古代ミルクロードの遺産「蘇」

2011.05.28 Saturday

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    古代チーズ蘇01.jpg

    暗い話題が続いたところで今日は気分直し。
    さて、一体なんでしょう?  カステラ? 蒸しパン? 外郎(ういろう)……?

    古代チーズ蘇02.jpgみんな違います。
    左の写真のように、こんな可愛い箱に入って売られていました。
    箱の外寸は9センチ四方というところ、厚みは3センチ程度。
    では蓋をかぶせてみましょう。
    箱の表に答が書いてありました。

    「古代の蘇(そ) ラッテたかまつ」

    では、「蘇」とはなんでしょうか?
    「ラッテたかまつ」は、奈良県葛城市にある牧場の名前です。先週、孫二人を連れ、女房と初めての「乳搾り体験」に行ってきました。僕の目当ては、この「蘇」といわれる古代チーズ。飛鳥でも販売されていますが、乳搾り体験なら、孫も遊ばせられるというモノです。

    最近、東京出張のときに行った牛嶋神社であるとか、堺の天牛書店であるとか、牛頭神社であるとか、やたら牛に縁があります。
    つい先日も、「聖徳太子の命日」に、法隆寺から叡福寺まで歩いたあと、「古代日本のミルクロード」−聖徳太子はチーズを食べたか−(中公新書)なる本を読んだばかり。結論から言うと、食べたかどうかは分からないが、食べることは出来たということになります。

    それが、この「蘇」というもの。
    どういう風にしてつくっているかというと、「搾り立ての牛乳だけを煮詰め、水分だけをとった自然食品」だと言います。添加物は一切使われず、白い粉のようなモノは乳糖。商品についている説明書によると、
    「奈良、天平時代には薬や供物として使われ『蘇』よみがえるという字でも分かるように薬効も期待されていたものと思われます。日本最古の医術書である『医心方』には『五臓』の気を補給し、蘇は乳糖が多く含まれており、甘みを持たなかった古代の人たちにとって乳を濃縮した自然の甘みを持つ蘇は貴重品として扱われていたそうです。同時に美容と不老長寿も期待されました。薄く切ってお召し上がりください」、ということらしい。
    実際の味は、何かキャラメルのような味わいで、チーズのような滑らかさはなく、なんとなくザラッとした感じ。切り分けて家族で楽しんだが、誰も2枚目をほしいという声もなく、結局一人で食べてしまった。

    ラッテ高松牧場01.jpg

    はじめての乳しぼり.jpgさて肝心の乳搾りだが、牧場のおじさんの指導よろしく大成功。
    まずは親指と人差し指で輪を作り、ついで中指、薬指、小指と順に握るような形にする。これの繰り返しで、少し黄色みを帯びた温かな白い牛乳が水鉄砲のように飛び出してくる(写真)。

    ところが大喜びで乳搾りをしていると、いきなり「ザーッ」という音と共に水しぶきが飛んでくる。隣の牛君が放尿におよんだ次第。その勢いたるや、水のいっぱい入った風船に、鉛筆を差し込んだというような按配。人間のように「チョロチョロ流れる御茶ノ水」なんて言ってられる状態ではない。
    見ようによってはなかなかの迫力であった。

    無事、乳搾りを体験したところで、喫茶室で搾り立ての牛乳(無料)を頂き、ソフトクリームを食べ、ついでにモッツァレラチーズたっぷりのピザと、やはりモッツァレラチーズ入りのお好み焼きを孫たちと共に食べ、帰路に着いた。

    いつか、古代日本のワインロードを調べてみたい。
    そんなものがあればの話だが……、しかし聖徳太子がチーズを食べることができたように、同じように聖徳太子はワインを飲めた可能性もあるということだ。
    正倉院に残されたワイングラス、当然ながらワインも日本に入っていたというべきであろう。



    ラッテ高松牧場02.jpg
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