出張紀行/三囲神社&スカイツリー

2011.03.14 Monday

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    東京への出張というので、ぜひ行きたいところがあった。
    映画にもなった浅田次郎の小説「憑神(つきがみ)」。うだつの上がらない主人公が大変御利益があるという三囲稲荷に参るが、間違って貧乏神、疫病神、死に神を祀る三巡神社に参ってしまう。御利益どころか、貧乏神からはじまって疫病神、最後は死に神と、文字通り三巡りの災難に見舞われるというお話。その舞台となったのが、上の写真にある三囲神社だ。
    ここへ来るために、時間を作り出そうと、大阪を午後10時10分発の夜行バスで出発し、朝の8時過ぎに、この三囲神社へとやってきた。別に小説が好きだから来たわけではない。
    京都は太秦、蚕ノ社に「三ツ鳥居」という珍しい三角形の鳥居がある。三角というのは上から見たときのことだが、その「三ツ鳥居」を確認するのが、主な目的。
    また京都の太秦には、大酒神社があり、同じ名前の神社が兵庫県の坂越(さこし)にもある。そして、そのどちらにも「いさら井」という井戸があって、これは「イスラエルの井戸」が訛ったモノといわれている。太秦広隆寺、蚕ノ社、大酒(大避)神社、すべてに共通するのが、聖徳太子のブレーンだったと言われる秦氏の存在。
    兵庫の坂越の大酒神社は、渡来人秦川勝が流れ着いたという伝説があり、京都の広隆寺は、その秦氏の建立になる寺だという。そして、その秦氏の拠点太秦・蚕ノ社にある「三ツ鳥居」、それがこの三囲神社にもあるという。しかも蚕ノ社の「三ツ鳥居」を写したモノだという。
    そして、京都太秦とこの三囲神社をつないでいるのが、三越百貨店というわけ。
    三越百貨店の屋上には、この三囲神社があり、今居るこの三囲神社も、三越と関係がありそうだ。かつて三越百貨店の正門を飾っていたライオン像が、三囲神社の狛犬と仲良く並んで置かれている。
    三越といえば、もとは越後屋であり、三井へとつながる系譜をもっている。また三ッ鳥居の説明板にも「三井邸より移す。原形は京都太秦・木島神社にある」と書かれている。
    そこで当然起こってくる推測が、三井は、秦氏の出自か?ということだ。

    右写真の鳥居はずいぶん新しいモノだが、もともとあったものを作り替えたのかも知れない。火袋の模様が面白い。片面は三日月だが、反対面には丸く太陽と思われる形が抜かれている。この太陽の抜かれた部分をのぞき込むと、太陽と三日月が重なり、なんと日月紋があらわれる。
    法隆寺にある「四騎獅子狩文錦」、この獅子狩紋というのは、ペルシャ風の貴族か武将が馬にまたがり、振り向きざまに獅子を馬上から弓矢で狙っているという図柄になるのだが、その騎士の冠に着いているのが、三日月と太陽を組み合わせた日月紋であり、夢殿の救世観音の冠にも同じ日月紋がある。ただし、この場合は、下に三日月がお椀のようにあり、そこへ太陽が乗っかっている図柄になる。この灯籠の図柄を左へ45度傾けると同じ模様となる。



    ここへ足を運んできたのは何らかの結論を下すためではなく、古代の日本を、文化・経済の両面から支えた秦氏について思いを巡らせるためだ。それはただ単に秦氏だけのことにとどまらず、日本を形作った渡来系の王族、豪族、あるいは名もない兵士へ思いを寄せる縁(よすが)となっていく。ユダヤ、月氏、スキタイ、突厥等々、様々な遊牧の民、放浪の民が、東の果て日本へとたどり着き、部族を形成し、やがて日本という王国を築き上げていった。
    今となっては複雑に絡み合った糸を解きほぐすことは至難の業だろう。しかし、そこに思いを向けるとき、様々な人の思いが伝わってくる。事実の証明は出来なくても感じることは出来る。
    それが僕の歴史との付き合い方だ。思いを向けていく先に間違いなく、歴史に埋もれてはいるが、自分の使った思いに突き当たる。

    そんなとりとめのないことを考えていると、三越のライオン像の向こうに東京スカイツリーがうっすらと聳えているのに気付いた。

    この後、スカイツリーを追いかけるように、牛島神社へ向かうが、途中、スカイツリーの上空で妙な現象が起こっているのに気付いた。
    スカイツリーのてっぺんから黒い筋が幾筋も上空へ伸びているのだ。



    左端の写真は、三囲神社で撮影したスカイツリーだ。ここでは黒い筋は見当たらなかった。午前8時半頃に撮ったものだ。中央と右の写真は、午前9時過ぎ、三囲神社をあとにし牛島神社へ向かう途中、言問橋の交差点で撮ったものだ。スカイツリーのてっぺんから黒い筋が幾筋も出ている。通行人のおじいさんから「あれは一体なに?」と訊かれ、はじめて気付いたモノだ。
    この翌々日、大地震が起こったものだから、「ひょっとして何かの前触れか?」と、訳の分からぬことを考えたりしたが、僕が知らないだけで、きっと何らかの自然現象で、ちゃんと説明の付くことに違いない。こんな憶測から流言飛語が生まれるのかも知れない。
    でも気になる。誰か、この現象について知っている人がいたら教えてください。


                    (日本橋、三越百貨店屋上にある三囲神社の鳥居)

    コメント
    はじめまして。三越のライオンは、ロンドンのトラファルガー広場をモデルにしていますね。トラファルガーの戦いでは、ジブラルタルのユダヤ人が英国勝利に力を貸しているようです。以下が参考になるかと思います。
    http://www.jewishgibraltar.com/communalhistory.php
    この事はユダヤ=秦氏=三越という仮説に少しつながるでしょうか?
    またハタ織と越後屋は秦氏と関係するのかもしれませんね。
    黒い筋はとても不思議ですね。
    • by りお
    • 2011/04/25 9:11 AM
    すみません、下のサイトも参考にしました。
    http://www.manfredlehmann.com/sieg287.html
    • by りお
    • 2011/04/25 9:21 AM
    資料、ありがとうございます。日本がアメリカのユダヤ資本の援助で日露戦争を戦ったように、イギリスのトラファルガーの戦いにユダヤがからんでいるのは知りませんでした。
    ところでユダヤ=秦氏=三越という仮説についてですが、仮説にも至らない思いつきでしかありません。同じように日ユ同祖論は魅力的ですが、短絡的には考えられないと思います。パルティア、突厥等々の騎馬民族もからんでいるようだし、高句麗、百済、新羅の存在もからんで、考えだすとますます分からなくなります。今日、京都の秦氏の出だというお茶屋さんと会ってきました。娘さんが熱心に調べておられ、その過程で我が町広陵町の讃岐神社に行き当たったといいます。2時間以上、話し込むことになりましたが、お互い断片的なピースを出し合うばかりで、それが一つの画を産み出すには至りませんでした。ただ話していて、全身総毛立ったり、ふるえが止まらなくなったりと、何かを感じているのだけれど、その正体が分からない、そんな感じでした。いずれ、これらピースがつながりあわされる日が来るのかも知れません。
    • by 管理人
    • 2011/04/26 9:11 PM
    お返事ありがとうございます。日ユ同祖論は確かに短絡的には考えられないですね。ふるえが止まらないというのは何か血筋の関係で使命感があるのではないですか?
    扶余族について興味深い掲示板があります。
    http://read2ch.com/r/archeology/1186721165/

    管理人様は、フルベッキ写真や明治維新の南朝すりかえ説についてどう思われますか?私は志士達の名や明治天皇は本物だと思いますし、フルベッキがユダヤ系であることと、坂本龍馬が紀貫之や武内宿禰の子孫という説にも興味があります。
    http://blog.livedoor.jp/hiroharu825/archives/1068924.html
    http://www.k2.dion.ne.jp/~tokiwa/keifu/keifu-sakamoto.html

    「讃岐通史」によると、讃岐で繁栄した武内宿禰の子孫に、紀氏・坂本臣が挙げられています。龍馬はこの坂本臣の子孫のようです。武内宿禰(母方紀氏)の子の葛城襲津彦が百済の弓月君(秦氏)を帰化させています。
    • by りお
    • 2011/04/27 3:41 AM
    加治将一さんの著作で、明治維新の南朝すりかえ説や龍馬について書かれていることは聞いたことがあります。僕自身まだ読んではいないのですが、ぜひ読んでみたいと思っています。それにしてもよく勉強されておられますね。僕などは、この広陵町へ住むようになってから、つまり仕事を退職してから興味を持つようになった新参者ですが、最近、いくつかのキーワードが自分の周りでチラチラしています。親父が瀬戸内海航路の船乗りで、小さい頃、船に乗せられよく行った讃岐。落ち着いた終の棲家の奈良で、またぞろ出会った讃岐の影。まさか旧字地名の三吉が讃岐の転訛とは思いも寄りませんでしたし、そこから葛城氏、秦氏、上宮王家、敏達王家と、バラバラの言葉の連なり……
    申し訳ありません。話が脱線して。いただいたヒントの数々も、今はまだ頭の中をぐるぐる回っていて、自分の中に落ち着いておりません。加治さんの本も読んだ上で、また感想を述べるように致します。
    管理者の承認待ちコメントです。
    • by -
    • 2011/04/30 1:37 AM
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