「侍Women」と「藍い月」 vol.2

2010.12.17 Friday

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    左の写真は、中塚睦子(なかつかちかこ)さんが、友人とたった二人で中国へ渡り、中国国営映画社と共に製作した日中合作映画「藍い月」の一部分である。
    日中合作映画とは言え、日本側のバックがあるわけでなく、制作費の半分5000万円を出したのは、中塚睦子さん一人だ。
    このため、製作にあたっては、企画から撮影に入るまでも、また撮影に入ってからも、ハプニングやアクシデントの連発。その裏話を「本」にして、各地での映画公開との相乗効果で、作者がこの映画を製作した意図(世界の孤児の問題) を広く伝えていこうという寸法。

    本のタイトルは、題して「侍Women」(仮題)! その本をつくるにあたって、実は、僕に白羽の矢が立ってしまった。
    前回のブログでは、その顔合わせに、僕が著者の住む熱海へ向かったわけだが、そこで意外な事実に突き当たってしまった。
    個人で本をつくるのに一番大きな問題が製作費。それが一銭もないと言う。お金がないとは聞いていたが、普通、「ない」といっても、ある程度は用意されている場合が多い。ところが今回の場合は、打ち合わせで大阪へ出てくる費用さえないと言う。みんな、映画製作につぎ込み、文字通りの一文無しという訳だ。

    次の問題が、出来てから、どうして本を売っていくのかという販売上の問題。いくらお金があっても、個人で本をつくった場合、売るというより、プレゼントしてしまうケースが多く、残りは押入にデッドストックとして積まれる場合がほとんど。大々的に書店展開する訳にもいかず、一部の書店で扱ってもらっても、宣伝力がなければ、ほとんどが返品されてくる。一度返品されると、書店への再配本は難しい。

    この二つの問題を、どうクリアするかということになる。

    昔、政府刊行物のサービスステーションに籍を置いていた僕は、国の作った本だけを書店に卸したり、販売するだけでなく、自社独自の商品を持ちたいと、オーダーメイド出版ということを始めた。

    どういうシステムかというと、企画の段階から、出版社と著者が、まず市場調査と製作費づくりを兼ねて、予約集めをする。紹介のホームページと、予約者獲得のためのフライヤー(チラシ)が主な武器になる。こうして予約の段階で、ある程度の製作費がカバーできるようになった時点で、実際の製作に踏み切ろうという寸法だ。

    当初、このやり方が面白いと、神戸新聞、読売新聞、産経新聞、朝日新聞、日本経済新聞等々でとりあげられ、当時は結構話題になり、このやりかたで、政府刊行物在籍中、200点近い作品を世に送り出した。

    中塚さん(右の写真)の話を聞いて、またぞろ、この方法でやってみようと、提案した。
    「お金がないなら、それを強みにしてやっていこう」というワケ。こと自費出版に関するかぎり、お金のある人は、本が出来て、それで終わりになってしまうケースが多い。予約者を募るため、さまざまな知恵を使い、人間関係を使い、そうするなかで、一つの話題性を作り出していく。映画の公開も、上海万博での公開と、日本では沖縄・九州の一部の地区でしか公開していないという。ならば本の制作に向けてのPR活動、予約者募集活動の中で、映画についても全国各地での公開へ向けて気運を盛り上げていけるのではないかという提案だ。
    もちろん時間もかかるし、労力もかかるが、お金がなく、しかも大手出版社が企画出版として乗り出さないのなら、この方法しかないと思う。

    というわけで、早速、告知用のホームページを製作した。
    ホームページでは「映画」の一部も観ていただける。ぜひ覗いてみていただきたい。そして面白いと思ったら、1冊でも2冊でも、著者に成り代わり、予約をお願いする次第であります。
     http://uta-book.com/dep/samurai_women/

       中国「東方時報」に紹介された、中塚睦子さん(上)と、「藍い月(中国題 藍月亮)」
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